管理会計情報

年度 2010
科目名 管理会計情報
教員名 志村 正
授業概要 会計学には、大別すると財務会計と管理会計がある。財務会計は外部に企業の経理状況を公表することに関心があるが、管理会計は企業の内部で会計データをどのように管理のために活用するかに関心がある。企業の利益を向上させるために、また原価を引き下げるために活用できる会計情報をどのようにして作成し、それをどのように用いるかを考える。そのための会計データの取り方、整理の仕方、集計の仕方はもちろん、会計スタッフはこれらの情報がどのような経営環境において用いられるのかを知らねばならないから、簿記、原価計算の知識だけではなく、基礎的な経営管理の知識も必要である。前半は管理会計の基礎的概念と技法などについて講義し、後半は管理会計技法に焦点を当てる。
授業計画 管理会計とは
財務会計と財務会計
管理会計の体系
利益管理会計(1)利益管理のプロセス
利益管理会計(2)損益分岐点分析
利益管理会計(3)セールズミックス
利益管理会計(4)利益目標の設定
原価管理会計(1)原価管理のプロセス,原価目標値
原価管理会計(2)管理可能費,キャパシティ・コスト
原価管理会計(3)原価分解方法
業績管理会計(1)責任会計
業績管理会計(2)原価センターの業績評価
業績管理会計(3)投資センターの業績評価
中間試験
企業予算(1)予算の意義とプロセスなど
企業予算(2)予算編成の方法、参加型予算など
予算編成の事例(1)売上高予算など
予算編成の事例(2)製造予算など
標準原価管理(1)歴史と標準原価管理のプロセス
標準原価管理(2)原価標準の設定
標準原価管理(3)差異分析-直接材料費差異,直接労務費差異
標準原価管理(4)差異分析-製造間接費差異
標準原価管理(5)差異の原因調査,原価企画
意思決定会計(1)意思決定のための原価概念
意思決定会計(2)ケース分析
設備投資意思決定会計(1)キャッシュフロー,貨幣の時間価値
設備投資意思決定会計(2)経済性計算
講義の復習
評価方法 2回のペーパーテスト(70程度。持ち込み可)に、出席点とレポート点(2回程度)を加味して評価する。出席が2/3未満の場合には、試験を受けることができないので注意すること。
教科書
参考書
メッセージ 本講義の受講を希望するものは、2年次の「原価情報 I,II 」を修得していて、さらに企業の経営管理にも興味がある者が望ましい。