年度 | 2010 |
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科目名 | 国際理解とジェンダー |
教員名 | 椎野 信雄 |
授業概要 | 近代社会は16世紀にヨーロッパ(西欧)から始まった。しかし現代のヨーロッパは、20世紀の後半から「脱近代社会」に向かって動き始めた。このことを<ジェンダー>の視点を理解しつつ、「映像」を通して、私生活領域の変容として、確認してみることにする。「女らしさ」「男らしさ」、「女」や「男」の「生き方」「働き方」「結婚観」「恋愛」「セックス」「家族のあり方」の変容を理解ぜずには「国際理解」は成り立たない。脱近代社会としての欧米諸国のジェンダー社会状況を理解することで、ジェンダー不平等の日本社会の現状を認識することを通して、日本社会から国際理解をするとは、どういうことかを考察できるように授業をする。 |
授業計画 | 1.講義ガイダンス 2.ジェンダーとは何か(<ジェンダー>の視点を理解する) 3.日本語と西洋語の関係を理解する(英語の翻訳語としての日本語) 4.なぜ欧米社会か?(「世界システム」・「近代社会」を理解する) 5.アメリカ合州国の<フェミニズム運動> (新しい「女性」たち) 6.イギリスと<ライフアンドライフバランス> (仕事と生活の両立) 7.フランスと<パックス> (結婚と連帯市民契約) 8.オランダと<ワークシェアリング> (男女の生き方革命) 9.デンマークと<同性カップル> (異性結婚と同性結婚) 10.スウェーデンと<パートナーシップ登録法> (婚外子世界一の国) 11.フィンランドと<ジェンダー平等教育> (教育水準世界一の国の教育観) 12.ドイツと<ファミリーフレンドリー政策> 13.イタリアと<トランスジェンダー問題> 14.カナダと<ジェンダー平等政策> 15.ジェンダー不平等社会日本と国際理解(GEM42位の現状) ※学期授業予定回数と必ず一致するものではありません。 |
評価方法 | 2/3以上の出席率を前提に、毎回のコメントペーパーの提出と、セメスター末の定期試験の「レポート」で評価する。 |
教科書 | |
参考書 | |
メッセージ | この授業は、知識を記憶することではなく、ある物事についての見方を、自分で関心をもって、自分の頭でアンラーンすることで、理解し直してみることに主眼があります。私の言う「アンラーン」の教育方法を知ってみませんか。他の授業とは異なるこの授業の内容と形式を理解し、読書予習課題のあるこの特異な参加型授業の受講を決めて下さい。いわゆる私生活領域について、これまでとは違った視点(ジェンダーの視点)で考えてみたい学生に、<アンラーン>について講義します。受講希望者は第1回目の講義ガイダンスに必ず出席すること。「ジェンダー論」の授業科目を受講していることが望ましい。 |