異文化の性

年度 2010
科目名 異文化の性
教員名 椎野 信雄
授業概要 異文化の性とは、日本社会ではないポスト近代社会における「性」のあり方のことです。この「性」とはSEXのことではなく、GenderやSexualityのことです。文化や社会と性は密接な関係をもっているという視点をもって、「性」のことを再考してみませんか。具体的には、性現象(家族・結婚・カップル・恋愛・セックスなどの私生活領域)のあり方を「シングル単位社会論」の視点から物されたテキストを読みながら考察していきます。性のことを考える際に自明の大前提となっている「男女二分法」の発想をアンラーンすることが基本目標です。家族単位社会の日本文化の性現象の諸問題を理解し、ポスト近代社会の「性」のあり方を考察できるようになるのが到達目標です。週一回の予習のある授業は以下のように進める。授業の前日に予習読書課題をeラーニングに提出して授業参加する。授業の最初に前回の皆のコメントパーパーから幾つかを紹介し学習ポイントを復習する。課題の中の皆の「分からないこと」を説明したプリントを配布し解説しながら、相互行為的に授業を進める。最後に授業のまとめとしてコメントペーパーを書いてもらい、次回に私のコメントをつけて返却する。
授業計画 講義ガイダンス
20世紀の家族単位社会日本
家族論
結婚論
親子論
恋愛論
シングル単位社会論
セクシュアリティ
近代社会の男女二分法
ジェンダー平等社会の文化
プレゼンテーション(1)
プレゼンテーション(2)
プレゼンテーション(3)
21世紀の日本社会の文化の行方
評価方法 毎週予習課題を提出し、2/3以上の出席率で、プレゼンテーションをした者が受験資格ありとする。出席(14%)、授業コメントペーパー(14%)、プレゼンテーション(10%)、読書課題(33%)、セメスター末の定期試験の「レポート」(4000字)(29%)で評価します。プレゼンテーションや読書課題や「レポート」については授業の中で説明をします。
教科書
参考書
メッセージ この授業は、講義内容を覚えることではなく、ある物事についての考え方を、自分で関心をもって、自分の頭で理解し直してみることに主眼があります。いわゆる私生活の領域のこと(性現象)について、これまでとは違った視点(ジェンダーの視点)で考えるのを基本目標とします。家族や性現象をアンラーンし、ポスト近代社会の文化・性(異文化の性)を理解するのを到達目標にします。教養科目「ジェンダー論」および「国際理解とジェンダー」を受講していることが望ましい。毎週予習課題を提出する学生を前提に、アンラーン(unlearn)してゆく授業を進めていきます。(『シングル単位の恋愛・家族論』は、絶版になっている可能性が高いので、各自Usedbook等で入手しておくこと。)