知的財産管理

年度 2010
科目名 知的財産管理
教員名 中川 淨宗
授業概要 本講義は、主として、著作権法、特許法、実用新案法、意匠法、商標法、そして不正競争防止法からなるいわゆる知的財産法を初めて学ぶ学生を対象としています。本講義の目的は、個々の知的財産権を取得するためのそれぞれの要件と手続、取得した知的財産権の効力とその効力が制限される場合、知的財産権の侵害の態様とその救済、そして知的財産に関する不正な競争を防止する不正競争防止法について基本的な理解を得るとともに、知的財産を管理する手法を学習することにあります。 本講義では、知的財産そしてそれを管理することが単に重要であるというだけでなく、知的財産法制度自体がどのようになっているのか、その詳細を学び理解することにより、知的財産管理についての学習を将来への糧とするとともに、これからの知的財産管理のあり方について一緒に考えていきたいと思います。
授業計画 【知的財産法全体】 本講義の目的・概要、講義の進め方、成績評価方法、知的財産法の体系
【著作権管理(1)】 著作物の要件、著作物の種類、著作者
【著作権管理(2)】 著作権の効力
【著作権管理(3)】 著作隣接権、著作権の制限、著作権の消滅
【著作権管理(4)】 他人の著作物の利用、著作権の侵害と救済、パブリシティ権
【特許権管理(1)】 特許を取得するための要件
【特許権管理(2)】 特許を取得するための手続、特許権の効力と制限、特許権の消滅
【特許権管理(3)・実用新案権管理】 他人の特許発明の利用、特許権の侵害、実用新案権の概要
【意匠権管理(1)】 意匠権を取得するための要件と手続
【意匠権管理(2)・商標権管理(1)】 意匠権の侵害と救済、特殊な意匠、商標権の概要
【商標権管理(2)】 商標権を取得するための要件と手続
【商標権管理(3)】 商標権の効力と制限、商標権の消滅、商標権の侵害と救済
【不正競争防止法】 不正競争防止法が保護する知的財産の管理
【講義全体のまとめ】
評価方法 全体的な評価方法及び評価の割合としては、期末試験60%、講義に取組む姿勢20%、レポート10%、及び出席状況10%で評価を行います。【1.期末試験】 期末試験の出題範囲は講義の全内容から出題します。しっかりと復習して臨んで下さい。【2.講義に取組む姿勢】 積極的に発言する姿勢等を評価します。私語、携帯電話及びゲーム機の使用、居眠り等の講義への取組み姿勢が不真面目な受講者については、他の受講者の迷惑になるので、退出等して頂きます。【3.レポート】 全日程の半ば頃に、知的財産に関する訴訟の判決文を簡単にまとめた教材を用意します。この教材を読み自らの見解を述べるレポートを課します。【4.出席状況】 欠席は、就職活動等の理由の如何を問わず、欠席として扱います。欠席の多い受講者は単位の取得が困難になるので、十分に注意して下さい。
教科書
参考書
メッセージ 【1.教材】 講義は、講義の際に配布するプリントとテキストを用いて展開していきます。配布するプリントはファイルを行い、毎回、持参して下さい。使用書についても、毎回、使用しますので、持参して下さい。【2.質問】 講義の内容に関する事項であれば、講義中でも積極的に質問して下さい。講義の内容以外でも、知的財産権に関することであれば、講義の前後の休憩時間等いつでも質問して下さい。【3.必要となる知識等】 本講義を受講するにあたり、特に必須の予備知識等が求められることはありません。知的財産法そして知的財産管理への関心の高さだけあれば十分です。