食品学総論

年度 2010
科目名 食品学総論
教員名 笠岡 誠一
授業概要 食品は様々な化学成分で出来上がっている。個々の成分(水分、タンパク質、脂質など)の化学構造や物性、特性などについて学ぶ。また、一つの食品だけを食べることは稀であり、通常は数種の食品を合わせて調理加工し食している。その際、呈味性が向上するなど成分間変化が起こっている。また、粘度などの物性も変化していく。一方、人体に好影響や、また悪影響を与える成分も含まれている。食品に関わる科学的理解を深めるのが目的である。
授業計画 水分;遊離水、結合水、水分活性、等温吸湿曲線
炭水化物;分類(単糖類、二糖類、多糖類)、化学的性質と構造
デンプン ミセル形成、糊化と老化、食物繊維と糖アルコールについて
脂質;科学的分類(中性脂肪、複合・誘導脂質など)、脂肪酸、EPA、DHA
たんぱく質;単純・複合たんぱく質の分類、必須アミノ酸、立体構造、等電点
酵素;食品の褐変に関連する酸化還元酵素、ビタミン分解酵素、加水分解酵素
ビタミン・ミネラル;水溶性・脂溶性ビタミン、プロビタミンの生理活性
色素成分;クロロフィル、カロチノイド、フラボノイド、ヘム色素の安定化
呈味成分;甘味・酸味・塩味・苦味・旨味成分、イノシン酸の生成と分解
香り成分;エステル、アルデヒド、硫黄化合物、テルペン、窒素化合物
有毒成分;動・植物性食品中の毒性物質、変異原性物質、活性阻害物質
食品成分の変化;酸化(油脂の自動酸化、たんぱく質・ビタミンの酸化、褐変反応)
成分間反応(メイラード反応、リジノアラニン、亜硝酸塩)
成分間反応(メイラード反応、リジノアラニン、亜硝酸塩)
食品の物性;コロイド、レオロジー
まとめ
評価方法 成績は、毎回の出席を基本とする。期末試験を80%、授業毎に行う小テストを10%、出席を10%で評価する。
教科書
参考書
メッセージ 食品学総論の講義内容には栄養士になるための基礎的な項目が多い。化学アレルギーを起こさないためにも、新聞・テレビ・雑誌などの身近な情報や事柄にも留意し、各自で講義と関連させて理解していってほしい。