年度 | 2010 |
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科目名 | 特殊講義A |
教員名 | 斉藤 功高 |
授業概要 | かつて国際法は国家の政治の延長として考えられた時期もあったが、現代では国際法は国際社会の法として認知されている。しかし、私たちにとって国際法は国内法と比べてあまり身近でないことも事実である。それは、私たちの実体験として国際法がカバーする法に接しないのが大きな原因と思われる。その意味で、国際法は私たちの日常生活からは遠い存在に思える。しかし、国際社会の悲惨な現状をニュースで目にすると、どうしてこのようなことが起こっているのだろうか、何とかならないのだろうかとの思いが起こってきたり、何とかしてあげたいと思う気持ちも湧いてくるのではないかと思う。 法律にはその法律を成立させる事実が存在する。それを立法事実というが、国際法においても同じである。現代の国際法を成立させている背景にはそれなりの原因がある。そこで、国際法の研究を通して、国際法の視点からではあるが、国際社会が抱えている問題の現状を認識し、より良い国際社会構築のための方策を探っていきたいと思う。 この講義では、参加者に課題を発表してもらい、その内容についてディベートをしながら内容を深めていくという方法をとる。 本講義の到達目標は、(1)国際法の知識を深化させる、(2)その深化した国際法の知識を使って現代国際法が直面している課題をどのように解決に導けばよいのかという創造的知恵の獲得を目指すことである。 |
授業計画 | プロローグ -国際法を学ぶにあたって- 伝統的国際法の成立と性格 現代国際法の特徴 国際法の形成と適用 現代国際法と国家の関係 人権の国際法 国際犯罪と国際法 環境の国際法 国際裁判と国際法 安全保障と国際法 紛争の解決と国際人道法 経済活動と国際経済法 国際法と日本の立場 国際法と市民の役割 |
評価方法 | レポート(内容50点、形式5点、資料使用度5点、合計60点)・平常点(授業内での発表と議論参加度の合計40点)の100点満点によってAA(100~90点)、A(89~80点)、B(79~70点)、C(69~60点)、D(59~0点)の評価をする。なお、レポートは3分の2以上講義に出席しなければ提出する資格がないので注意すること。 |
教科書 | |
参考書 | |
メッセージ | 授業では、ディベートあるいはディスカッションを通して国際法の内容を深めていくので、新聞、テレビ、インターネットなどで世界の出来事に関心を持ってほしい。 |