年度 | 2010 |
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科目名 | 学校教育相談(カウンセリングを含む) |
教員名 | 柳生 和男 |
授業概要 | 学校教育相談は「生徒の人格的発達を援助することを目的とする機能」であり、発達はすべての児童生徒の課題ですからすべての児童生徒が教育相談の対象となります。 とりわけ、教師の教育的指導姿勢に加えて、「傾聴」する、「共感」する、「受容」する、「対決」する態度を形成することは児童生徒の全人的発達に大きく貢献するものと考えられます。本講義では学校教育相談の理論と方法について学校現場の実際に照らしながら学習します。 |
授業計画 | (1)学校教育と教育相談 【児童中心志向と社会中心志向の境界】 (2)生徒指導と教育相談 【同一性と相違性・システムアンドトレーニング】 (3)教育相談主任の役割 【リーダーシップ・コーディネーター・研修企画実施】 (4)教育相談の校内体制 【体制確立の意義・全体計画・年間指導計画の作成】 (5)教育相談室の設計と整備 【機能的な教育相談室の条件】 (6)養護教諭と教育相談 【養護教育の専門性と特質・溜まり場保健室の改善】 (7)スクールカウンセラーの活用 【SCの専門性と活用方法・リエゾン機能】 (8)管理職と教育相談 【教育相談体制確立のための教頭校長の役割】 (9)校内研修I 【事例研究法(インシデントプロセス法)・ケースカンファレンス】 (10)校内研修II 【面接演習・心理教育アセスメント法他】 (11)校内研修III 【査定法研修---心理検査の基本】 (12)カウンセリング理論I 【行動理論と方法とその周辺】 (13)カウンセリング理論II 【ロジャーズの自己理論と方法とその周辺】 (14)カウンセリング理論III 【不登校事例研究報告】 (15)キャリアカウンセリング 【進路指導とカウンセリング】 |
評価方法 | (1)筆記試験(2)筆記成績に加えて出席率と受講態度で総合的に評価する。 |
教科書 | |
参考書 | |
メッセージ | 学校における教育相談は現場の教員から大きな期待を寄せられている反面、そのシステムや機能は、教科や領域のそれと比較すると未成熟で脆弱な状態にあります。学生諸君は学校教育相談の全容を学習するとともに、その課題と限界を学ぶことで学校において良き実践者としてこの領域の発展に努め、児童生徒達の発達に正しくしかも効果的に関与できる力を身につけてほしい。 |