代替医療論

年度 2010
科目名 代替医療論
教員名 志賀 道夫
授業概要 興亡した文明は、それぞれの社会を維持するために医術を築き上げてきた。「伝統医学」として、「民間医療」として現代に伝えられている。一方、現代科学に依拠する西洋医学は、「伝統医学」や「民間医療」の全てを継承する普遍性を獲得していない。人体医学の未完成が、多くの難病・副作用・医源性疾患を招いている。この講義を通じて、最先端医療法も含めた代替医療の価値を再認識できるような紹介を行う。
授業計画 水と健康
水の特殊な物理特性の説明をします。
細胞内での水の働きが、その特性から導かれます。
水のエネルギー状態によって、生理活性が変わり、代謝特性が変わります。
日常での上手な水の使い方、食品に含まれる水や天然水の特性を利用します。
運動と健康
手技療法(指圧、マッサージ、整体、カイロフラクティック、フェルデンクライスなど)は、受身的運動です。
気功、ヨガ、体操、筋トレ、ジョギング、アクアビクスなどは、自発的運動です。
運動は、実践してみなければ理解しにくいので、できれば少し試しましょう。
生活環境と健康
気候、地形、植生などは、歴史的自然環境です。伝統医療の環境です。
動物とのふれあいも歴史的文化環境です。治療的乗馬、園芸療法もそういう中で生まれました。
交通、デジタル化、深夜文化が進んだ現代的都市環境は、特殊な環境を作りました。
ストレスとの付き合い方のノウハウも、自分のため、クライアントのために必要です。
エネルギー療法
バイオフォトン、RNA、免疫システム、生体コミュニケーションシステムなどの新知識が進んでいます。
生命維持の各レベルのシステムごとに、特にエネルギーレベルでパラダイムシフトは大きく変化してます。
ホルミシス、光線療法、電位療法などの普及は、ブームを引き起こします。
古典的な温熱療法、温泉療法も、エネルギー療法の一種です。原理的理解が必要です。
サプリメントと健康
食品の第三次機能性、伝統食、サプリメントの基準、薬事法の適用、流通経路の確認をします。
以上のような項目を講義と資料で紹介してから、各人にテーマレポートをしてもらいます。
出席率が30%、レポート70%程度で採点します。
評価方法 授業時及び期末のレポートで評価する。
教科書
参考書
メッセージ 生命現象の基盤となる水の理論モデルから、水の健康価値を検討します。運動法の分析をします。受身的運動、自発的運動の両方が健康維持には必要でしょう。人間と環境の関わり、気候・地形・動植物との歴史文化的関わりが、伝統医学の体系を生みました。量子物理学の応用テクノロジーの時代に入りました。近代科学をベースとしながらイノベーションの続く「代替医療」の世界を少しだけ哲学的に考えましょう。