比較金融制度特論

年度 2010
科目名 比較金融制度特論
教員名 足立 茂
授業概要 金融自由化やグロ-バル化の進展とともに、日米欧や韓国等アジア諸国ではここ20年間でバブルの発生・崩壊や通貨危機等が相次いでおり、銀行の経営破綻等金融システムも大きな動揺を見せた。今回の「サブプライム・ロ-ン」を契機とした信用バブルの発生と崩壊の影響は世界的金融危機に発展した。これらの経験をもとに、最近では世界的に金融システムの見直しが進行中である。そこでは、「安定的な金融システム」とは如何なるものか、それはどういう制度設計が基本となるのか、が議論されている。この授業ではそうした議論の足がかりとなる基本的な事柄を中心に研究をしていきたい。
主に「金融システムの経済学」(酒井、前多共著、東洋経済新報社)を輪読する。同書の全部を輪読する時間はないので、主に以下の章を採り上げる。
授業計画 1.第1章 「金融市場とは何か」
2.第3章 「アメリカの金融システムと日本の金融システム」
3.第4章 「経済理論の進展と金融システム」
このうち、「3.情報の非対称性と契約理論」並びに「4金融システムの設計に求められるもの」にスポットを当てる。
4.第6章 「規制と制度の経済学」
このうち、「1銀行規制に関する基本的考え方」並びに「2BIS規制」
5.第7章 「金融システムの制度設計」
このうち、「2金融技術革新」
評価方法 毎回の報告状況(40%)と期末のレポ-ト(40%)、出席状況(20%)で判断。
教科書
参考書
メッセージ 問題の発見と解決策などを考える知的好奇心旺盛な諸君を歓迎する。
できれば、経済のおおまかな知識があるとよい。