人間の安全保障特論

年度 2009
科目名 人間の安全保障特論
教員名 渡部 真由美
授業概要 人類の歴史は戦争の歴史であるといわれるが、われわれは戦争という暴力をどう認識し、どのような言葉で理解すべきなのだろうか。真の平和を語ることは戦争を「知る」ことからはじまるという前提から、本講では「人間の安全保障」という新しい概念の普及が現在の平和構築分野においてどのような意義を持つのかを論じる。また、授業後半ではその概念がいかに現場で実践されるべきかを演習(ケーススタディ)やディスカッション、ロールプレイ・ゲームを重ねることにより、将来国連等の国際協力分野において必要となる実務レベルの知識・スキル取得を目標とする。
授業計画 ◆戦争とは、平和とは
◆戦争学&平和学:人間の本性と暴力の起源
◆平和構築:人道支援から復興支援、そして平和構築支援へ
◆紛争分析:なぜ分析が必要なのか-その手法と有効性(演習:アフリカ大湖地域)
◆紛争解決:交渉術(ロールプレイ演習)
◆人間の安全保障論1:定義と国際的議論
◆人間の安全保障論2:平和構築と人間の安全保障
◆人間の安全保障論3:国連の取り組み(人間の安全保障基金の実例)
◆人間の安全保障論4:概念普及における日本の役割
◆人間の安全保障各論5(人権、「保護する責任」等)
「人間の安全保障」グループ・ディスカッション・テーマ(例)
【1】 人間の安全保障は新しい概念か?
【2】 戦後復興で人間の安全保障の概念はどのような役割を果たすのか?
【3】 国連で「人間の安全保障」概念を普及させる意味は?
【4】 日本が中心になり概念普及を成功させるためには?
◆現場シミュレーション演習①紛争、戦争にまつわる問題の原因とその解決
◆現場シミュレーション演習②社会的格差にまつわる問題(例:貧困、就職差別)の原因とその解決
評価方法 出席、レポート、演習・ディスカッション時の貢献度を総合的評価。
教科書
参考書
メッセージ 出席、レポート、演習・ディスカッション時の貢献度を総合的評価。