情報システム特論F

年度 2009
科目名 情報システム特論F
教員名 齋藤 研一
授業概要 経済産業省認定の「基本情報技術者試験」(以下,FE試験)は,テクノロジ・マネジメント・ストラテジの3分野に関する基礎的な知識・技能を問う試験です。本講座では,FE試験のテクノロジ分野の中核をなす「アルゴリズムとプログラミング」に焦点を絞り,該当分野の出題(午後の必須問題8,選択問題9~13)に対応した授業を行います。授業の構成は次のとおりです。① FE試験のシラバスVer1.0(平成20年10月公表)に提示された「データ構造とアルゴリズム」の学習項目を紹介し,これを「擬似言語プログラム」で表現することから始めます。新FE試験の午後の問8(必須問題)は擬似言語での出題が予想されるため,まずは,擬似言語の記述形式に慣れることが必要です。また,午後の問8はプログラムの穴埋め形式で出題されるので,予想問題で穴埋めの演習を行います。② 午後の問9~13(1問を選択)は,C,COBOL,Java,アセンブラ,表計算のプログラミングの問題です。問8と同様にプログラムの穴埋め形式で出題されますが,本講座では,穴埋めの演習は行いません。その代わり,擬似言語プログラムをJavaなどのプログラムで表現し,動作させる実習を行います。また,ここで作成したプログラムを評価・改善するなどの課題を設け,レポートの提出を課します。
授業計画 受講ガイダンス
擬似言語の記述形式:手続・関数,データ型,順次・選択・繰返し
選択ソート,バブルソート,挿入ソート…擬似言語プログラムの作成,Java等で実習
シェーカーソート,コームソート,シェルソート…擬似言語プログラムの作成・演習,Java等で実習
クイックソート,マージソート,再帰…擬似言語プログラムの作成,Java等で実習
ヒープソート…擬似言語プログラムの作成,Java等で実習
1,000,000個のデータのうち,大きいほうから1,000個だけを大きい順に出力する
課題1:挿入ソートとヒープソートの計算量
線形探索,リスト…擬似言語プログラムの演習
ハッシュ…擬似言語プログラムの演習
2分探索,2分探索木…擬似言語プログラムの演習
学籍番号を2分探索木に登録する
課題2…検索効率のよい2分探索木の作成
文字列照合…擬似言語プログラムの演習
共通鍵暗号方式のプログラムを作成する
課題3…鍵生成,暗号化と復号
深さ優先探索,スタックと再帰…擬似言語プログラムの演習
幅優先探索,キュー…擬似言語プログラムの演習
定期試験…擬似言語プログラムの問題を出題
※上記の番号は,学期授業回数と一致するものではありません。
評価方法 毎回の出席を基本とし,演習及び定期試験の得点を40%,課題レポートを60%の割合で評価する。課題レポートの評価点の基準は,次のとおり。AA)形式に不備がなく,内容が特に優れている。A)形式に不備がなく,出題意図に応じた内容である。B)形式は満たしているが,内容がやや不足である。C)形式・内容とも若干の難点がある。D)課題がこなせていない。
教科書
参考書
メッセージ FE試験の受験予定者と対象分野が得意な学生だけでなく,「プログラミングの経験不足や不得意を克服できれば…」と考えている学生も歓迎します。不安な点がある方は,初回の受講ガイダンスでご相談ください。FE試験(10月)の受験希望者に対して,9月下旬にFEの模擬試験(有料)を実施する予定です。実施要領等の詳細は7月に提示します。