1998, Sep. 7th- Sep. 17th
Ho Chi Minh City - Rach Gia

その1 V-POP探訪記編



 1998年9月にベトナム旅行へ。時間があったのでふらりと旅行してきた。それでも、せっかくなのでいくつかコンサートを見てきた。

 有名な作曲家チン・コン・ソンのカフェがあると聞いたので行ってきた。ホーチミン市のHai Ba Trung通りをレックスホテル近くから少し空港方面へ向かったあたりに、チン・コン・ソンのカフェ「TIB」はあった。自転車で場所を確認しに行くと、昼間もカフェとしてオープンしていた。手前にカフェ、センターにステージ、奥にはバー・カウンターがあるクールなお店だ。手前のカフェにはいくつかチン・コン・ソンの写真や、チン・コン・ソンを取りあげた記事が並んでいる。

 昼間で客は誰もいない。飲み物食べ物の値段も高めだから、ちょっとコーヒーを、という感覚ではなさそうだ。そんななかで、ウェイターのひとりと少し話した。週末にはコンサートがあるからおいで、と時間や出演する歌手を教えてくれた。

 壁には加藤登紀子に燗する記事の切り抜きがかかっていたので、「これは日本人だね〜」と話していると、日本人も「TIB」によく来るという。いくつかこれまで来た日本人の名刺を見せた。そして「ところで、どうして日本ではチン・コン・ソンがそんなに好かれていて有名なんだい?」と聞かれた。これには返答できなかった。筆者はチン・コン・ソンが日本に紹介された頃の時代を知らない。V-POP in Japanには歴史がある、そんなことを実感した質問だった。

 土曜の8時、コンサートが始まる少し前に「TIB」に向かった。友人になったウェイターが歓迎してくれて一番前の席に案内された。ジントニックとともに開演を待った。ステージにはコンピューターに繋がれたキーボードがある他に、マイクに照明、簡単な音響設備がある。満席となった会場で、MCに紹介されて歌手が登場すると、キーボーディストの演奏に合わせて二曲から三曲歌う。キーボーディストはベースやドラムなどのプログラミングされた打ち込みを操作しながらの演奏。実に器用なオール・イン・ワン・バンドだ。みな個性があって、歌もうまい。曲もV-POPのしっとりとしたバラッドから、現代風のクールな曲まで様々で、お酒もますます美味しくなる。途中、チン・コン・ソンが登場して、一曲歌を披露。感激もひとしおだ。

 夜もふけ次第に客が帰っていく。筆者はせっかくなので、最後までねばって聞いていた。ほとんど客がまばらになった頃、客席のチン・コン・ソンの隣で話していたひとりの客がサックスを取り出した。そして歌手のMy Leの歌にあわせてサックスを吹きはじめた。一曲終わると、「じゃあ、チン・コン・ソンの曲を演奏しよう」と有名な「Bien Nho」が始まった。ピアノとサックスだけの「Bien Nho」だった。チン・コン・ソンはゆったりと立ち上がり、ステージの前に立つと、手を耳に当て、目をつぶってその演奏を聞いている。時折、手を動かして指揮をする。ラテン風の味付けをしたピアノのオブリガードが入り、甘いサックスの音色が響く。なんて贅沢なセッションを見ることができたのだろう。

 ステージが終わり、帰り際にウェイター君が、チン・コン・ソンを僕に紹介してくれた。一言二言、必死に覚えたベトナム語で話した。大阪に行ったことがあるとか、今のサックスプレーヤーはベトナムでは有名だとか、そんな話しをしてくれた。感激。

 このサックス・プレーヤーは「チン・コン・ソンは知っている?日本やフランスではとっても有名だよ....そうか知っているから来たのか.....ベトナムに来ている留学生でチン・コン・ソンの曲を200曲も歌える日本人がいるんだ」と言っていた。どんな人だろう。



作曲家チンコンソンの熱唱

日本に情報処理の勉強で留学中の友人H氏のご家族を訪ねました。H氏のご家族はホーチミン市で高校・大学受験のための塾を経営なさっています。
中央がH氏のおばあさんD氏。
左手は今回の旅行をご一緒したTK大学のT先生で、マスコミ論や日系移民の新聞研究の分野の大先生です。
右手は僕。
今回の旅行では、歓迎のお心尽くしをいただき、心より感謝申し上げます。D氏の塾では教壇に立たせていただいたり、ホーチミン科学技術学院の見学のアレンジをしていただいたりと、本当に楽しい思いをさせていただきました。





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