H230 人間と情報機械

 

 認知科学や人間工学など、人間の知的活動を分析し、その結果をヒューマンインターフェースなどの設計に生かす研究が進んでいる。ここでは、「人間の側からのアプローチを中心にしたシステム設計」について学ぶことを考え、こうした立場から、人工知能を初めとした先進技術を活用することを理解する。

 

H231 知的活動と情報機械

(1)位置づけ

 仕事や日常における知的活動で情報機械を利用することが多くなってきた。この科目では、そうした活動と結び付ける形での機械の現状とこれからの展望とを与える。参照学問領域に所属する。

(2)ねらい

 人間の知的活動を支援する情報機械の有する機能・要件を理解させ、情報システムの開発にあたって、適切な情報機械を活用できる能力を養う。

(3)アプローチ

 さまざまな知的活動の具体例を取り上げ、認知科学的に分析し、そこで現在利用できる機械を紹介した上で、可能な限り実習を行う。その上で、こうした機械のあるべき形を考察する。

(4)内容

 ・人間の知的活動の特徴(いろいろな調査、執筆、データ収集などの具体例)

 ・人間の知的活動と現在の機械との差異

 ・情報機械の特徴(エキスパートシステムなど)

 ・これからの情報機械

 ・ソフトウェアのあるべき姿

などを扱う。

(5)レベル

 学部のどのレベルでも可能

 

H232 情報処理の人間工学

(1)位置づけ

 情報システムにおいては何らかの形で人間による情報処理が介在する。したがって、人間の情報処理活動の諸側面を工学的・認知科学的・人間工学的にとらえて、その特性を理解し、その結果から、ヒューマンインターフェースについて考えることが重要である。参照学問領域に属する。

(2)ねらい

 人間の情報処理の特性を人間工学的な観点から理解させ、情報システムの設計にこれらの知見を生かすことができる能力を養う。

(3)アプローチ

 人間の情報処理活動についての人間工学や認知科学からみたモデルを紹介し、より人間の立場に立ったアプローチを考える。

(4)内容

 ・人間の情報処理に関するモデル

 ・ヒューマンインタフェースの観点からみた現在の情報処理機械の分析

 ・情報システムの設計における人間工学的側面

について扱う。簡単な実験を通してモデルのいくつかを深く理解させるのもよい。

(5)レベル

 学部上級生