英語教育公開セミナーが行われました。

2016年12月8日(木)に、国際学部の阿野ゼミナール主催「英語教師になるために –英語教育の現場から–」と題した英語教育公開セミナーが行われました。長野県松本市立大野川小中学校教頭の桐井誠先生をお迎えして、英語教師の卵である学生たちに向けて熱いメッセージを送って頂きました。

■今回、桐井先生と阿野先生の公開セミナーで多くの貴重なお話を聞くことができました。
第一部は、桐井先生と阿野先生の英語教育についての対談でした。まず始めに、「なぜ英語を学ぶのか」という問いから教師の役割について話してくださいました。教師は「英語」というものの小さな窓を作ってあげて、生徒がそれを広げていくのを応援していくことが役目だという例をあげていました。次に、授業の作り方やそれに加えてどのような方法で授業をしていけば生徒の学力があがっていくのかという話題に移りました。入試の問題をいちいち訳していくような文法直訳式の授業では生徒の英語力をのばすことはできないことをおっしゃっていました。その代わりに、授業にコミュニケーションを多く取り入れ、生徒に活動をさせることが大切だということを強調していました。最後にCAN-DOリストの作成方法について、CAN-DOリストに夢を持つべきだというお話をしてくださいました。「どんな子に育てたいのか」「こんなことができたら素晴らしい」と生徒がなにかを出来るようになったイメージをしながら作ることで、教師の目標が明確になり、それにそって評価していくことができるようになるそうです。
第二部では学生からの質問に桐井先生が答えてくださいました。小学校の英語教育について詳しく教えて欲しいという質問に対して、桐井先生は小学校の英語教師向けにNot teaching English, but teaching something through English.という言葉をかけているとおっしゃっていました。小学校の英語教育は中学・高校へのステップが目的ではなく、英語に触れることが目的であるということでした。また、中学・高校の英語ではオーラル・イントロダクションを取り入れることで、生徒も英語を使っていることに気づかせてあげられるため、授業の始めに入れると良いとおっしゃっていました。
今回のお話を聞いて、改めて教師という仕事は、生徒の成長をサポートしてあげられる素敵な仕事だと感じました。大変な事も多いけれど、それ以上にやりがいを感じられるのではないかと思いました。
国際学部国際理解学科(1年)
渡邊寛野

■第一部では、教室にはどのような生徒がいるか生徒の具体的なイメージをあげて教育現場の雰囲気を考えることができました。次に、採用試験の捉え方についての説明がありました。採用試験で高得点を取ることがもちろん大事であると共に授業の組み立て方もなお大事であることや、採用試験ではその人の英語能力の一部分しか見ることができないことなどが分かりました。文部科学省の中学校学習指導要領の「授業は英語で行うことを基本とする。」という内容に対して先生が日本語を使わないことを目的化してしまう危険があることや、生徒が英語を使って身につくことのできる授業をする必要があることが分かりました。文法を教える際には文法用語を教えることよりも使い方を理解させ、頭に残っているのが文法用語だけといった事態にならないように工夫する必要があることを学びました。そしてCAN-DOリストについての理解を深めるとともにCAN-DOリストが評価規準と一緒に考えられてしまうという新たな問題点が出てきたということや現場の先生方の声もきちんとCAN-DOリストに反映させることが大切であることが分かりました。オーラル・イントロダクションの重要性を考える際には、内容に関係する題材だけでなく新しく出てくる文法事項でもサポートをしていく必要があると勉強になりました。
また第二部のディスカッションでは「テストでの狙いの基準が先生によって違ってきてしまうのではないか」という質問に対し、先生方で折衷案を探しまとまって歩を進めていくことが重要だと教わりました。「コミュニケーションが長い目で見て英語の力がつくが、生徒は目先の利益や達成感を求めてしまう」という質問に対して、コミュニケーションの捉え方の差が存在していることや、授業が進んでいく中で文法強化やライティングの強化をするなど、バラエティーに富んだことをすることが大切であるというご指導を伺いました。
現場で働く先生のお話を通して普段の勉強に加え教育現場のリアルな声を聴くことができ、教育現場の具体的なイメージが理解できたとともに先生になりたいという気持ちが強くなりました。とても勉強になったセミナーでした。
国際学部国際理解学科(1年)
津野 豊

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