グローバル化時代の「知の拠点」をめざして

文教大学 湘南サマーフォーラム委員会
委員長 若林一平(国際学部長)

 情報ネットワークを通しての「地球村」の実現はデジタル化に後れをとったと言われてきたこの日本においても、インターネットの低価格の常時接続の実現により、身近なものとなってきました。ブロードバンド環境でのマルチメディアサービスの準備も着々と進んでいます。これらの実現のためには、情報の担い手の教育をはじめとした、さまざまな技術、人間、社会をめぐる課題の解決が求められています。

 国際社会に目を向けるとき、情報ネットワークのグローバル化が加速する一方で、 21世紀に入って以来、アフガンやチェチェンなど各地の紛争、また環境や健康の問題をはじめとした地球規模の課題が山積しています。私たちは、これらの背景にある国家や民族、宗教といった枠組みの真実の姿を理解した上で、こうした枠組みを超えた問題解決の方向を追求していかなければなりません。

 この困難な時代にこそ「知の拠点」としての大学は一方向ではなく双方向の情報対話能力を高めていかなければなりません。同時にわれわれの「知」の根源にあるさまざまな文化に対する感性を磨くことが、ひいては問題解決の潜在力を高めていくことにつながるものと確信しております。

 2002年4月、文教大学湘南校舎にメディア棟が完成いたしました。このメディア棟は最新のマルチメディアとネットワークの設備を擁し、文教大学湘南校舎のメディア教育・研究のセンターとしての役割を持つばかりでなく、地域の学校、企業、市民のみなさまに開放された情報の交流センターとしても位置づけられるものであります。

 このときにあたって、本年8月3日〜4日の日程で、私ども文教大学湘南校舎(情報学部、国際学部、短期大学部)では、新設されたメディア棟を中心にして「文教大学湘南サマーフォーラム2002」を開催することになりました。

 このフォーラムでは、メディア棟の設備をご紹介し、体験していただく楽しいアトラクション(オープンハウス)と、(1)情報教育(情報学部)、(2)国際協力(国際学部)、(3)健康栄養(女子短期大学部)の3つのフォーラムを並行して開催いたします。これらの企画の中では、各テーマのもとでのシンポジウムをはじめとして、多様な文化体験のためのワークショップが展開します。

 私どものサマーフォーラムに参加いただき、共に学び、楽しみ、体験していただけたら幸いです。ご来場を心からお待ちしております。

2002年6月吉日

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